SDM662搭載のCarPlay AI BOX「UX999」を購入したのでレビュー

先日紹介した「CarPlay AI Box」という商品ですが、前回のものはローエンドSoC搭載ということで、動作がもっさりしていていて個人的には常用が不可能と感じていました。

ただ、諦めがつかなかったのでいろいろ探していると、唯一、「Snapdragon 662」を搭載したそこそこのスペックのCarPlay AI Box「UX999」を発見。Snapdragon 600番台なので、スマホではミドルレンジ程度の性能とはなりますが、CarPlay AI Boxのほとんどは「Snapdragon 450」を搭載しているので、これと比較すると性能差は圧倒的です。

セールで安くなっていたこともあり、手が滑って購入しちゃったので紹介します。

目次

UX999には2モデルあり

UX999には2種類のモデルが用意されています。「UX999 Plus」と「UX999 Ultra」の2種類です。RAM/ROMの容量が異なるほか、SoCが少し異なります。

今回購入したのは「UX999 Ultra」です。いかにも”強そう”な名前の通り、こちらのほうが全体的にスペックが上です。定価は$398.00とかなり高めですが、独身の日(11/11)セールで$142で購入できました。

aliexpress.

スペック

機種名UX999 PlusUX999 Ultra
OSAndroid 12Android 12
SoCSnapdragon 665Snapdragon 662
RAM4GB(LPDDR4X)8GB(LPDDR4X)
ROM64GB128GB
モバイルデータ対応
(2G/3G/4G)
対応
(2G/3G/4G)
GPS対応
(GPS/GLONASS/Beidou/
Galileo/QZSS/SBAS)
対応
(GPS/GLONASS/Beidou/
Galileo/QZSS/SBAS/NAVIC
Wi-Fi2.4GHz・5GHz2.4GHz・5GHz
(Wi-Fi6対応)
Bluetooth4.2+5.0
(おそらく片方はオーディオ用)
5.0+5.1
(おそらく片方はオーディオ用)
現時点の価格定価:$326.00
セール時:$118.18
定価:$398.00
セール時:$150.22
備考技適なし技適なし

現時点で発売されている「CarPlay AI Box」のほとんどはSoCがSnapdragon 450、RAMも多くて4GBなので、

Snapdragon “662”と”665″はほぼ同じ性能

UX999 Plusには「Snapdragon 662」、UX999 Ultraには「Snapdragon 665」が搭載されています。発表時期が2ヶ月ほど違ったようですが、CPU・GPUともに同じで、AI処理のプロセッサ「NPU」が少し異なる程度です。

Snapdragon 662はスマホならローエンド、しかし…

Snapdragon 662は、「Redmi 9T」などの格安スマホに搭載されるレベルのローエンド~ミドルレンジ程度の性能です。使えないこともないけど、全体的にもっさりした印象を感じる方が多いレベル。

CarPlay AI Boxではハイエンドクラス

スマホではローエンドだとしても、今回はCarPlay AI Boxということで、取り巻く環境が全く異なります。

なんせ、Snapdragon 450とかいう化石を2022年時点で「超高速」とか言ってしまうような商品カテゴリですからね…。流石に無理がある。

こちらについては後でいろいろ試していますので、そちらをご覧いただければよくわかります。

技適なし

日本国内では販売されていない製品になりますので、当然技適はありません。総務省に申請して180日以内の使用に留めるか、自己責任にて扱ってください。

国内販売されている機種にも「Snapdragon 665」搭載機種あり

ちなみに、既に技適を取得した製品もいくつか出てきています。今回とほぼ同じ性能のものであれば以下。国内販売されている機種ではおそらく唯一無二の「Snapdragon 665」搭載機種なので、サクサク動作が期待できます。価格がネックですが…。

その他スペックについては、RAM:4GB/ROM:64GBとなっているので、UX999 Plusとほぼ同じです。値段が高い分、HDMI出力が可能という特徴もあります。

技適ありで安価な機種

安価なものであれば、以下などがあります。性能はだいぶ下がるので、普段ハイエンドスマホを使っているような方には厳しいと思いますが、そうでないなら使えないことはないです。

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本体・付属品

本体に加え、USB-Cケーブル、説明書のみ。

本体は超安っぽい

以下の写真の通り、めちゃくちゃ安っぽいです。まあどうせ見えないところに隠すので問題ないですが…。

MicroSD・SIMカードの挿入可能

SIMサイズは「microSIM」なので注意

SIMはまさかのmicroSIM。現在主流のnanoSIMを使用する場合は変換アダプタ(下駄)が必要になりますので注意です。また、挿入する向きも注意です。角がかけている側が手前側。

対応周波数

モバイルデータの対応周波数は以下の通り。よくある対応バンドで、日本であればソフトバンク回線での使用が現実的です。

ソフトバンク回線は、au/docomoと比較すると選択肢が少ないですが、大容量ならLINEMO、安く済ませたい方はmineo/Y-mobileあたりが無難だと思います。

基本的な仕様は類似品と同じ

CarPlay AI Boxは、探せば結構多くの機種が出てきますが、ほぼすべての機種が以下のような仕様で、今回のものも同様です。

  • 車に接続するだけで使用可能
  • TVキャンセラー等がなくても走行中に動画表示が可能

ちなみに、今回も私の愛車「RAV4(50系)」のディスプレイオーディオでテストしましたが、言うまでもなく問題なく使えました。

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システム面

操作はフローティングボタンから

CarPlay AI Boxとしては一般的みたいですが、ナビゲーションバーが表示されず、代わりに「フローティングボタン」が表示されています。

これをタップすることで、以下のように様々なアクションが可能です。

なお、通常のAndroid端末のような「3ボタンナビゲーション」などには非対応となっていました。

初期アプリ

プリインストールされているアプリは以下の通り。怪しいアプリも多いですが、だいたい削除できるので特に問題なし。当然ながらGooglePlay対応です。

UIは素のAndroidに近いため扱いやすい

OSはAndroid 12とかなり新しめ。

ちなみに、商品ページには「将来Android 13へアップデート」と記載があります。

ほんとかなぁ~?(ゴロリ)

ランチャーは独自のもので以下のようなもの。右側のウィジェットは設定で非表示にできます。

アプリの配置や設定が完了するとこんな感じ。まあ普通のデザインですね。特によくも悪くもない感じ。

“よくある機能”はしっかり搭載

CarPlay AI Boxとしては毎度おなじみの以下の機能もしっかり搭載しています。

  • ワイヤレスCarPlay
  • ワイヤレスAndroid Auto
  • ミラーリング(Android/iOS)

これらの機能はすべて「ZLINK5」というアプリから行えます。

正直なところ、私はこれらの機能に期待していないので試していません。おそらく前回のものと同じように常用できるレベルではないと思います。ただのオマケ機能です。

こういったものは、あくまでAndroidアプリとして「エミュレート」しているにすぎず、どうしても応答速度や安定性が劣ります

前回の記事では実際に試しているので、気になる方はそちらをどうぞ。

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ユーザー補助が問題なく使える

前回紹介したものは、再起動すると「ユーザー補助」の許可が勝手に解除されてしまうというクソ仕様でした。が、UX999 Ultraは再起動後でも設定が維持され、ユーザー補助が必要な機能も問題なく動作します

「ユーザー補助」が使えると、Macrodroidによる様々な自動化や、ジェスチャーアプリが使用できるなど、利便性がかなり違ってきますので、個人的にはかなり大きいポイント

独自の設定項目

同時の設定として「PLAYAIBOX Settings」が追加されています。項目は以下の通り。基本的なものが一通り揃っていると言った印象。

画面分割・PiPにもしっかり対応

画面上に表示されたクイックボールから「画面分割」が可能です。とはいえ、2つのアプリを同時に動作させるのはSnapdragon 662でもやや重たいです。

PiPに関してももちろん使用可能です。搭載OSがAndroid 12ということで、サイズ変更や、画面外へ隠すことも可能となっています。ただし、CarPlayの使用上、ピンチイン/アウトは使えないのでダブルタップでサイズ変更します。

システム面にやや制限あり

素のAndroidに近いUIではあるものの、高速化・軽量化のためと思われる機能の制限・削除は行われているようで、以下の制限がありました。

  • クイック設定パネルの並び替え・追加等は不可
  • 通知は表示されない
  • ジェスチャーナビゲーションは最適化されておらず、事実上使用不可
  • 「OK Google」などの声によるGoogleアシスタント起動は不可

個人的にはどれも問題ない部分でした。ジェスチャーナビゲーションに関しては「エッジジェスチャー」などを使用すればほぼ同じような操作が可能です。

実際に使って感じたこと

CarPlay AI Boxとしては圧倒的な快適さ

まずはじめに、やはり「Snapdragon 662」、「RAM8GB」のそこそこスペックを備えていることもあり、全体的な操作がかなり快適です。

OSの起動から、アプリの起動、動画の読み込み、モバイルデータの通信速度まで、全体的な動作が比較にならないほど快適です。

前回のものがかなりもっさりしていたので、相対的に快適に感じたのもあると思いますが、実際のところ、ストレスを感じないレベルの速度では動いてくれている印象です。

Netflixでアニメを再生するとこんな感じ。全体的な読み込み・描写が早いので、ほぼストレスなく使えます。

起動時間はエンジン始動後40秒程度

起動時間は40秒程度でした。特別速いわけではないですが、Androidなのでこんなもんでしょう。

一応、前回のものは46秒程度かかっていたので、それよりは速い感じ。

Antutu Benchmarkも問題なく完走

今回のもののような、”変なデバイス”は、GPUやシステム面に不具合がある場合も多く、ベンチマークが完走できない場合も多いのですが、UX999 Ultraでは問題なく完走。

スコアは「185,470」。ローエンド並のスコアですが、CarPlay AI Boxとしては十分すぎる性能。

ちなみに、国内で発売されているほとんどの機種に搭載されている「Snapdragon 450」のAntutu Benchmark v8のスコアは10万弱程度のようです。バージョンが違うので単純比較は出来ませんが、実使用感はスコアと同じく倍程度の差があると感じます

モバイルデータ通信も問題なし

通常通りSIMを挿入し、APN設定を行えば以下のようにバッチリ4Gで繋がりました。

SIMを挿すならmineoの「パケット放題Plus」がオススメ

なお、挿入したSIMは「mineo」(Sプラン)のもの。1GBのプランに、「パケット放題Plus」のオプションを付けて運用して使っています。1GBの容量を使い切っても、1.5Mbps程度の速度で通信が可能。これで月額は1,265円です。

1.5Mbps程度の速度が出れば、480p程度の画質であれば十分快適に再生できます。実際、Netflixは最初の読み込みこそ5秒程度かかりますが、再生が始まれば基本ノンストップで視聴可能でした。

土曜日の13:10頃にテスト。制限時でも実用十分な速度で再生可能

480pというと、画質が低いと思われがちかもしれませんが、カーナビ/ディスプレイオーディオの解像度は良くてもHD(1280×720)程度、私の車に至っては「800×480」しかないので、必要十分な画質です。

ただし、昼の12時~13時などのピークタイムはさすがに少し遅くなります。ピークタイムでも快適に動画視聴を行いたいのであればLINEMO・Yモバイルなどを検討しましょう。

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気になった点

たまに削除したはずのプリインストールアプリが復活する

何度か再起動や電源の入切を繰り返していると、削除しておいたはずのアプリが復活してしまうことがあります。

特定のアプリではなく、プリインストールされていたアプリがすべて復活してしまうので、おそらくなにかしらの不具合が原因と思われますが、この事例は聞いたことがないので詳細は不明。

試していませんが、Wi-Fi経由でADBコマンドを使用して「無効化」すれば復活しないかもしれません。

常設しました

期待以上に実用性が高かったので、車内に常設しました。

以下のように、ディスプレイオーディオの下にうまいこと収めました。USBケーブルは接続したままですが、普段は使わないので 「USB電源スイッチ」を使用して電源を切れるようにしています。

使用しているスイッチはこれ。安っぽいですが、通信対応のものはこれくらいしか選択肢がない…。

性能が高いとは言え、やはり起動時間はネックです。普段はスマホで音楽再生等を行い、使いたいときだけ電源をONにするのがオススメの使い方です。

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