やっと出張が終わったので早速試していきます。Android 8.1のときよりも更に安定度が増しており、かなり面白くなっています。さらにAndroid TV版もリリースされているので、そちらも同時に試してみました。
※非公式の改造につき、何が起きても自己責任です。多少のトラブルは自分で解決できるという方のみお試しください。
必要なもの
非対策版 Nintendo Switch
しばらく前から販売されているNintendo Switchには今回の手順が使えない対策が施されています。私のものは発売直後に購入したものなので非対策ですが、新型SwitchやSwitch Liteはもちろん、発売から1年程度経って購入したSwitchは対策済みである可能性が高いです。詳細と見分け方は「Nintendo Switch 対策機 判別方法」などで検索してください。
Windows搭載パソコン
今回の手順ではWindows向けのソフトを使用します。
microSDカード(16GB以上)
microSDカードは16GB以上のものが必須。Switchにすでに使用している場合は別のものを用意することをおすすめします。
おすすめは64GBのこれ。OSをここから起動するため、速度も重要です。
そこそこ速くてコスパが最高なのはこれ。128GBで2000円。Switchで普通に使うのにもおすすめです。
RCMジグ
SwitchをRCMモードというデバッグ用のモードで起動するのに必要な小さな部品です。500円程度なのでサクッとポチりましょう。
USBケーブル(SwitchとPCを接続できるもの)
プロコンに付属のものとかでもOK。USB-Cのケーブル。
ダウンロードするもの
Zadig
USBドライバのインストールに必要です。
Tegra RCM GUI
RCMモードの起動に必要です。インストール版とポータブル版があるのでどちらかを選択。
Androidのファイル
今回はAndroid 10(タブレットUI)とAndroid TVの2種類がリリースされました。普通のAndroidタブレットのように使いたい場合にはAndroid 10、テレビに繋いで動画やゲームを楽しむ場合にはAndroid TVを選ぶと良いでしょう。

OpenGApps
Google Playを使用する場合にはこちらが必要です。
Android 10の場合:ARM64→10→pico/nanoどちらか
Android TVの場合:ARM64→10→tvstock/tvminiどちらか
hekate
これはNintendo Switchの非公式ブートローダーです。基本的に最新版をダウンロード。
「hekate_ctcaer_5.5.4_Nyx_1.0.1.zip」のような名前のファイルをダウンロードします。他は不要です。
導入手順
zipファイルの中身をmicroSDにコピー
Androidのファイルが入ったzipファイルを開き、中のファイルを全てmicroSDカードにコピーします。
hekateのファイルを展開&コピー
こちらも同じように中身をそのままmicroSDカードにコピーします。
また、PCのデスクトップにも「hekate_ctcaer_5.5.4.bin」をコピーしておきます。
Switchの電源を切り、SDカードを挿入
RCMモードで起動
ジョイコンを外し、右側のジョイコンレールにRCMジグを差し込みます
この状態で電源と音量+ボタンを同時押しします。(音量+を押しながらUSB接続でも可)
このように画面に何も映らない状態でPCに認識されればOKです。
ドライバのインストール
「Zadig」を起動し、以下のように選択し、「Install Driver」をクリック。
これだけでインストールが完了。
Tegra RCM GUIでhekateを起動
「TegraRcmGUI」を起動します。おそらくドライバがインストールされていないという旨のメッセージが表示されるので指示に従ってインストールします。
フォルダのようなアイコンをクリックし、先程のhekateの.binファイルを選択します。その後、「Inject payload」をクリックします。
これでSwitchの画面がこのようになればOK。
hekateでJoy-Conのペアリング情報をコピー
hekateが起動したら「Nyx Option」をタップし、「Dump Joy-Con BT」をタップします。これでOK。
パーティションの設定
次にMicroSDカードにAndroid用のパーテイションを作成します。
Hekateの画面上部にある「Tools」をタップし、「Partition SD Card」をタップ。自動でMicroSDカードデータがバックアップされますので、完了したらOKをタップ。
Androidに使用するパーティションサイズを選択できるので、好みでスライダーをいじっておきます。私はAndroidのみでしか使用しないのでMAXにしておきました。選択したら「Next Step」をタップし、「Start」をタップ。
「Flash Android」をタップ。次に「TWRP」などを先にインストールするか聞かれるので、「Continue」をタップ。完了したら「Continue」をタップします。
これでSwitchが自動的に再起動し、TWRPが起動します。
TWRPが起動したらROMのインストール
「Install」をタップし、「Select Storage」、「microSD card」をタップして、OKをタップします。
これでmicroSDカードにコピーしたファイルが表示されるので、コピーしておいたOSのファイルを選択してインストールします。
インストールが完了したら必要に応じてGAppsも同様にインストールします。
完了したら「Reboot System」をタップします。
Androidが起動
これだけで簡単にAndroidが起動しました。
Android 10
通常のAndroid 10です。GooglePlayからのアプリインストールも可能で通常通り使えます。以前のAndroid 8.1もそこそこ安定していましたが、更に安定度が増し、ほぼすべてのハードウェアが動作します。
パフォーマンスモードの切替
設定から「システム」をタップし、「Display and Performance Configuration」を開くとパフォーマンスモードへ切り替えできます。
性能がドックモードと同等まで引き上がりますが、そのぶんバッテリーもガンガン減るので注意です。
Antutu Benchmark
通常モードでは完走できなかったので、パフォーマンスモードへ切り替え後に計測しています。
21万点と、Android 8.1のときに計測し他スコアよりは少し落ちていますが、Antutu BenchmarkやAndroidバージョン違いによるものと思われます。
Android TV
TV向けのAndroidです。コントローラーで操作できるほか、アプリ側が対応していれば普通にタッチパネルでも使えます。ただ、バッテリー表示やディスプレイ輝度の調整ができないので、TVにつないで使用することをおすすめします。
初回起動時には、リモコンの接続を求められます。もちろんSwitchにそんなものはないので、Joy-ConのホームボタンやBボタンをカチカチしてれば次の画面に進めます。
こちらもアプリが普通にインストール可能。
DRMにはもちろん非対応
Android TVということで、様々なVODを視聴するのに使いたくなりますが、NetflixやプライムビデオといったDRMが必須のアプリは動作しません。
もしかしたらMagiskを導入してアレコレすれば見れるようになるかもしれません。わかりませんけど...
まあAndroid TVをまともに使うならやっぱ純粋なAndroid TV端末のほうが便利ですよ。
あ、ちなみにYouTubeとかなら普通に視聴できますよ。
パフォーマンスモードへの切り替え
こちらもパフォーマンスモードへ切り替えできます。アプリ一覧に追加されているのでこちらを開くと設定できます。
よくありそうなQ&A
本体BANはされる?
今回の手順では本体のストレージには一切触れていませんので、基本的にBANされることあないはずです。そのため、再起動後は通常通りSwitchのゲームをプレイすることが可能です。ただし、microSDには非公式のデータが入っているわけなので、Switchのシステムを起動する前にmicroSDは抜いておくことをおすすめします。
壊れる可能性はある?
あります。非公式のOSを起動するわけなので、本体が起動しなくなったり、一部パーツが壊れたりする場合もあります。別の機器ではありますが、WindowsタブレットでAndroidを起動した場合にノイズによってスピーカーが壊れたことがあります。
非公式なOSを実行する以上リスクはつきものなので、くれぐれも自己責任にて行ってください。
Magisk導入方法は?
普通のAndroid端末と同じなのでご自身でお調べください。
手順にない設定はいじっても大丈夫?
Hekateでは普通にSwitchのeMMCを触れる項目もあるので自己責任でいじってください。おすすめはしないです。
もとに戻す方法は?
Androidを起動した状態であれば、電源ボタンを長押しし、「電源を切る」をタップして電源を切ります。このあと再度電源ボタンを押して起動すれば通常通りSwitchのシステムが起動します。
コメント欄
お忙しいところすみません。
hekateのbootloaderフォルダはandroidのファイルに上書きで大丈夫ですかね?
それとも中身のbootlodaerの中身だけを移したほうがいいですかね?
ちなみにLINUX or Macはpayload injector
https://github.com/eliboa/TegraRcmGUI/releases
これを使うといいかもしれません。
追記:OpenGAppsはどこに入れていればいいのでしょうか?
いろいろすみません。
Missing LPO (sleep mode) library!
Missing or old minerva library!
Update your bootloader folder!
このよなえらーメッセージが出てhekateが付きませんどうすればいいですか?
zadigのAPXを誤って消してしまいました。どうすれば良いのでしょうか?
androidのファイルはどこにありますか?
さいとを教えてえもらえるとうれしいです
リンクが抜けていましたね…。申し訳ないです。記事内に追記しました。