以前からスマホをパソコンで操作で操作する方法はいくつかありましたが、かくかくしていたり、アプリが必要だったりと、あまり快適なものはあまりなかった覚えがあります。
今回紹介するのは、Android端末側はアプリ不要で、設定を行うだけでなめらかなミラーリング、操作が可能です。
パソコン(Windows)側はソフトは必要なものの、インストール不要で使えます。
使用するソフト
オープンソースで開発されている「scrcpy」を使用します。
これはAndroid5.0以降に搭載された機能を用いて快適にミラーリングが行えるソフトウェアです。
利点
・画面が明るい(スマホの設定に左右されません)
・高いパフォーマンス(30~60FPS)
・高画質(1920*1080以上の解像度に対応)
・低遅延(70~100ms)
・表示までが早い(1秒未満)
・Android端末にアプリ不要
・PCから操作可能
このように、ミラーリングソフトとしての要点をバッチリ捉えています。
特に高画質かつ高フレームレートというのは録画アプリだけだとなかなか難しいと思います。
また、PCからマウスでタップ操作が可能です。
キーボード入力も可能なのですが、私の環境では配列が崩れてしまっていて使い物になりませんでした。
※端末やAndroidバージョン、パソコンスペックによってはFPSが安定しなかったり、遅延が発生する場合もあります。
欠点
・ワンセグなど制限がかかっているアプリではミラーリングされません
・音声は入力されないのでケーブルが別に必要
・基本有線のみ対応
音声出力端子(イヤホンジャック)がない機種で音声も録音したい場合、変換ケーブルアダプタ等を用いて音声を出力する必要があるため少し面倒ではあります。
ダウンロード
導入方法
PC側はソフトの解凍、Android側は端末の設定が必要です。
また、パソコンはADB環境が整っている必要があります。
ADB環境がない方は以下の記事を参考に導入を行ってください。

PC側の操作
先程ダウンロードした「scrcpy-windows-with-deps-v1.1.zip」を解凍します。
zip通常通りダブルクリックすると「scrcpy-windows-v1.1」というフォルダがあると思いますので、わかりやすいところにコピーしておきます。
これでPC側の導入は完了です。
Android端末側の操作
USBデバッグの有効化を行います。
すると以下のように表示されます。(ロックを設定している場合、入力を求められます。)
これでAndroid側の設定も完了し、使用できるようになります。
実際にミラーリング・操作を行ってみる
そのとき、以下のような表示がされた場合は、チェックを入れて「OK」をタップします。
これをしておかないと操作やミラーリングができなくなります。
次に、パソコンで解凍した「scrcpy-windows-v1.1」の中にある、「scrcpy.exe」をダブルクリックで実行します。
するとスマホの画面がPC上に表示され、操作も可能になります。
その他、ウィンドウのサイズ変更や最大化も可能です。
実際の操作感と動画の滑らかさを動画に撮ってみました。
非常になめらかに表示されている事がわかるかと思います。
また、動画ではわかりませんが、実際の画面と並べてみると、ラグも殆どありませんでした。
また、端末側がカクカクしたりすることもなく、発熱が増えるということも私の端末(Le Pro 3)ではありませんでした。
ショートカットキー
動作 | ショートカットキー |
---|---|
フルスクリーンモードに切り替える | Ctrl+f |
ウィンドウの左右比を1:1に変更 | Ctrl+g |
ウィンドウサイズを端末の画面にあわせる | Ctrl+x または ダブルクリック |
ホームボタン | Ctrl+h または 中央(ホイール)クリック |
戻るボタン | Ctrl+b または 右クリック |
アプリ履歴ボタン | Ctrl+m |
ボリューム+ | Ctrl++ |
ボリューム- | Ctrl+- |
電源ボタン | Ctrl+p |
スリープ解除 | Right-click² |
パソコンのクリップボードの内容を端末に貼り付け | Ctrl+v |
FPS(フレームレート)の表示の切り替え | Ctrl+i |
録画は別ソフトで
このソフトはあくまで操作と表示を行うソフトであり、録画機能はありません。
録画を行いたい方は別にソフトを用意する必要があります。
Windows10の場合はWindowsキー+Gキーで「ゲームバー」による録画機能が使用できます。
それ以外の場合は以下のソフトがフリーソフトの中では使いやすいほうかと。
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