GoogleがAndroidスマホ向けのデータ容量節約アプリ「Datally」を本日リリースしました。
GoogleのサーバーにVPN接続するなどで節約できるアプリです。
類似アプリとして、「Opera Max」があるので、
そちらと比較し、速度や応答性、そして本命のカットできる割合に
どのくらい差があるのかを試してみました。
ダウンロード
Google Play:Datally: mobile data-saving & WiFi app by Google
※Android5.0以降を搭載したスマートフォンにインストール可能
(モバイルデータ対応のタブレットは未確認)
データ容量節約の仕組み
スマートフォンをGoogleのVPNサーバーに接続し、通信する画像などを圧縮したり、
無駄なコンテンツをブロックすることで容量を節約できます。
Googleの説明によると30%程度節約できるとのことです。
ただし、VPN接続はモバイルデータ通信を使用している場合のみ有効化されます。
例えば別の回線をWi-Fiテザリング経由で使用する場合などには有効化されないので注意しましょう。
また、他にも無料Wi-Fiに自動接続するという機能もあります。
この機能が日本で使えるのかは不明です。
セットアップ方法
このアプリはまだリリースされたばかりなためか、英語表記です。
ですが、セットアップは手順通りにすすめていくだけで簡単に完了します。
インストール後起動するとこの画面になるので、「Continue」をタップします。
次にデータを提供してくれるかどうか聞いてくるのでお好みで答えてください。
どちらを選んでもそのまま続けることができます。あとからも設定し直せます。
するとメイン画面が表示されます。
まだ有効可できていないので、真ん中にある「Set up Data Saver」をタップします。
(錠マークを右にスライドしてもOK)
次にVPN接続の許可をします。
まずはじめに説明が表示されますので、「Allow」(許可)をタップします。
するとVPN接続リクエストの確認が出てきますので、内容を確認し、
「OK」をタップします。
次で最後の設定です。
アプリごとの通信量の使用状況を確認するために
「使用履歴へのアクセス」を許可します。
「Open Setiing」をタップ
次にこのような画面が表示されるので、「Datally」をタップしチェックを入れます。
「アクセスを許可しますか?」と表示されるので、「OK」をタップして完了です。
自動でメイン画面に戻り、中央の表示が
Wi-Fi接続時は「Saving on Wi-Fi」
モバイルデータのみ接続時は「Data Saver on」
となっていれば有効化されています。
モバイルデータの場合はVPN接続されるため、ステータスバー右上に鍵マークが出ます。
「Opera Max」と速度、圧縮率などを比較
・速度とpingの比較
まず、VPN接続ということで、速度がどのくらい低下するのか試してみました。
スピードテストにはAndroidアプリ「Speedtest.net」を使用し、
端末は「Xperia Z3」(Android5.0.2)、通信回線は4G LTEです。
(田舎なので元々フルスピードは出ていません。)
比較対象のOpera Maxはデータ節約のみ有効化して測定しています。
接続先は「シンガポール」となっていました。
サービス名 | ping | ダウンロード | アップロード | 実際の画像 |
(VPNなし) | 64ms | 13.64Mbps | 4.50Mbps | クリックで表示 |
Datally | 58ms | 14.68Mbps | 3.35Mbps | クリックで表示 |
Opera Max | 215ms | 13.29Mbps | 5.35Mbps | クリックで表示 |
もともとの速度が大したことないのでほぼ並ぶ結果になりました。
正直これだけ出ていれば困ることは殆ど無いでしょう。
(実際困ったことはないです)
pingについては海外のサーバーに接続しているOpera Maxが遅いですね。
また、なぜかVPN接続していない状態よりもDatallyのVPN接続時のほうが
pingを上回っていますが、これはモバイルデータ通信の不安定さから発生する誤差でしょう。
・データ節約量の比較
Chrome betaで10個のページを開いて、どのくらい節約できているのか測定してみました。
Chromeに内蔵されている「データセーバー」機能を無効化した状態で、
キャッシュ削除後測定しています。
測定には「通信料モニター」というアプリを使用し、
サイトが表示完了したあと次のページにブックマークから移動するという手順です。
※広告などで実際の通信容量は多少変化します。
また、測定方法自体も曖昧なので0.1~2.0MB程度の誤差があります。
そのため参考程度にお願いします。
実際に測定に使用したサイト
・Google
・Apple
・Twitter(未ログインで@twitterjpのページ)
・YouTube
・Microsoft
・Sony
・Panasonic
・Yahoo!Japan
・Sharp
・任天堂
測定結果を画像で掲載しておきます。
・Opera Max
サービス名 | 通信容量 |
(VPNなし) | 35.2MB |
Opera VPN | 30.6MB |
Datally | 30.4MB |
ほぼ誤差ですが、僅差で「Datally」のほうが少しだけ少なくなりました。
また、OperaMax経由で任天堂のHPを開くと、
一部の画像が読み込めない場合がありました。
その後Datallyで試すとしっかり読み込むことができていました。
レスポンスはかなり良好
Opera Maxと比較して最も感じたのは「レスポンス」の差です。
海外のサーバーに接続しているので仕方ないのですが、
Opera Maxに接続した状態でリンクをクリックすると、
読み込みや表示までに少し待ち時間が生じていました。
その点、DatallyではVPNなしの場合と遜色ないレベルで読み込み、表示ができていました。
さすがGoogleといったところです。
画面に表示される「通信料モニター」の非表示の方法
ネットワーク通信が検出されたときにこのようなフローティングボタンが表示されるようです。
これは設定から無効化できます。
Datallyのメイン画面で、左からスワイプしてサイドメニュを表示し、「Setting」をタップします。
その後表示された項目の中から「Bubble Control」をタップしてチェックを外せば完了です。
アプリごとに有効/無効化する方法
アプリによってはDatallyを経由すると表示されなかったり、エラーが出る場合があります。
その時は、そのアプリの通信だけDatallyを無効化する設定を行いましょう。
実際に「楽天銀行」アプリではDatally経由ではパスワード入力画面が表示されず、
使用できない状態だったので、Datallyの設定から無効化してみます。
Datallyを起動し、「Manage data」をタップします。
すると、過去に通信をしたアプリが一覧表示されます。
この中から「楽天銀行」アプリを探します。
(探しているアプリが見つからない場合は、一番下にある「App with nodata usage」をタップします)
アプリが見つかったらそのアプリの右側の鍵マークをタップします。
タップしたあと、このような表示になれば完了です。
実際に動作確認してみると正常に通信できると思います。
とりあえず入れとけ、と言えるアプリ
入れておくだけで、速度低下も起こらずにデータ通信容量を削減でき、
とても素晴らしいアプリだと感じました。
現在は英語表記で苦手な方にはわかりづらいかもしれませんが、セットアップも簡単で、
なによりデメリットがほとんど無いということが素晴らしい。
目に見えて効果を実感できるようなアプリではないですが、
特に格安SIMを使用している人は、入れておいて間違いはないかと思います。
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