SOUNDPEATS様より、今月末に発売予定のワイヤレスイヤホン「 SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS」を提供いただきました。
このイヤホンの最大の特徴としては、高ビットレートの伝送に対応した「LDAC」に対応しているということ。そして、それを安価に抑えているというのポイントです。とはいえ、コーデックだけ良くても、肝心なドライバーなどの音質が悪ければほとんど意味はありません。
ということで、実際の音質はもちろん、ワイヤレスイヤホンとして重要な使い勝手についても紹介します。
開封
イヤホンとケースの他、付属品としてはUSB-A to USB-Cケーブル、説明書類のみ。


なお、説明書の複数言語対応のものでした。日本語にも対応しており、やや怪しかったですが、なんとか読み取れるレベル。
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ケース・本体外観
ケースの色は光沢のある黒色、いわゆる「ピアノブラック」と呼ばれるものですね。車などでもそうですが、指紋が付きやすく、かつ目立ちやすいため、個人的にはマイナスポイント。


とはいえ、サイズ自体が小さいのもあってか、指紋は思っていたより気にならなかったです。ただし、傷はかなり目立ちそうです。当然ながら充電端子はUSB-Cです。

サードパーティ製のケースが数種類あるので、つやが気になる方はケースの仕様を検討すると良いでしょう。
イヤホンはつや消しブラック
ケースとは対照に、イヤホンはつや消しされた黒となっています。ただし、プラスチック感はかなりあるので、ここは値段相応といったところ。
イヤホンのタイプとしては、イヤーピースがない「インナーイヤー」と呼ばれるタイプ。Appleの「AirPods」シリーズと同様です。

イヤーピースで調整する「カナル型」と比較した場合どちらが良いのかは、正直どちらも一長一短あるため、使用環境や用途、好みに依ります。参考として、個人的に感じるメリット・デメリットをそれぞれ以下にまとめましたので、参考にどうぞ。
項目 | インナーイヤー(今回はこれ) | カナル型 |
---|---|---|
装着感 | 密着感低め(違和感・酔いなどを感じにくい) | 密着高め |
耳からの落ちにくさ | やや外れやすい(ランニングなどには不向き) | 外れにくい |
静粛性 | やや低い | 高い |
音漏れ | やや多い | 少ない |
静粛性が低いのはデメリットと捉える方も多いかと思いますが、私はノイズキャンセリング機能や静かな環境が苦手で、静かすぎると車酔いのような状態になってしまうので、個人的にはこちらのほうが好みです。
また、一見すると「密着感が低い」という点もデメリットのように見えますが、電車酔いに弱い私からすると、密着感が高いとあきらかに酔いやすくなるので、これも良いポイントでもあります。
ただ、外れやすいというのは運動に使いにくいのでちょっと残念ポイントですが…。
対応コーデックは「SBC」「AAC」「LDAC」
一般的な「SBC」「AAC」に加え「LDAC」に対応しているのがポイントです。それぞれの特徴を軽くまとめると以下の通りで、「LDAC」はとにかく高音質を追求したコーデックで、「ハイレゾ」と呼ばれる帯域の広い通信が可能となっています。
コーデック | 帯域幅 (高いほど通信量が多い≒高音質) | 備考 |
---|---|---|
SBC | 345kbps | 基本的にすべての機器が対応 遅延は普通 |
AAC | (非公表) | SBCより高音質・低遅延 |
LDAC | 990kbps(参照元) | ハイレゾに対応 |
apt-X(比較用) | 384kbps(参照元) | |
apt-X HD(比較用) | 576kbps(参照元) | ハイレゾに対応 |
apt-X adaptive | 可変ビットレート(279~420kbps)(参照元) | 可変ビットレートにより、コンテンツに応じて音質・遅延を調整可能なコーデック。 |
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LDACの実力を確認
Android端末の多くはLDACに対応
LDACといえばSONYの専売特許みたいなイメージでしたが、案外そうでもない様子。Pixel 6でも普通に使えました。

調べてみると、なんと「LDAC」のコーデックはAndroidのソースコードに含まれているとのこと。つまり、基本的にほぼすべてのAndroid端末が対応しているということです。
Pixel 6に接続した場合に使用できるコーデック一覧は以下の通り。

なお、LDACで接続した際、詳細な設定はデフォルトでは以下の通りとなっています。

なお、LDACのビットレートは3段階、あるいは自動の選択が可能。干渉の心配がない自宅などで使用する場合は、「音質重視で最適化」を選択することで、常に最高音質での伝送が可能です。

音楽素人目線での音質の差
当然ながら、LDACの売りである高音質は、音楽側の対応も必要となるため、YouTubeなどの動画ではあまり活きません。事前にサービス・アプリの対応状況の確認しておきましょう。
対応アプリの一例として、私が普段使用している音楽サービス「Apple Music」では、設定から「ロスレスオーディオ」を有効にすることで、所謂「ハイレゾ」での再生が可能となります。



正直、私は音質はあまり気にしないタイプなので、正直あまり違いがわからないというのが本音。
ただ、「ロスレス」というだけあって、細かい音が潰れずに聞こえてきます。私にはそれ以上の違いがわかりません…。

ここから先は自分の耳で確かめてみよう!(レビュー放棄)
なお、ワイヤレスイヤホンとしての音質については、初期状態での味付けは高音・低音ともにバランスよく調整されている印象。Ankerのイヤホンは低音が極端に強かったりするのですが、このイヤホンはそういったことはなく、万人受けする調整といった感じでしょうか。
また、低音はしっかり聞き取れるのに対し、高音がやや軽いような印象を受けました。ここは個人差が大きい部分なので人によるとは思いますが…。
とはいえ、これは私が普段使用しているAnkerやGoogleの1万円前後のイヤホンと比較した場合であり、格安イヤホンの域は余裕で超えていると思います。
イコライザーの設定が豊富
「SoundPeats」アプリから様々な調整が可能となっており、一般的なイコライザーやプリセットは当然使用可能です。


個人差のある可聴域を自動で調整可能
個人の耳の可聴域を測定し、自動で音質を調整してくれる「可変的なイコライザー」も使用可能です。2分ほど、聴力検査のようなテストを行うことで、あとは自動で調整してくれます。



遅延
高音質を重視したコーデックということで、音質と引き換えになっているであろう「遅延」はどの程度なのか、実際に試してみました。体感で語るよりは数値のほうが信用できると思いますので、「Superpowered Latency Test」というアプリを使用して計測してみました。Pixel 6ではうまく計測ができなかったため、「Legion Y700」を使用して計測しました。

測定方法の都合上、以下の測定結果はマイク入力の遅延なども含む値となっています。本体スピーカー基準で見ていただくとともに、参考程度にどうぞ。
コーデック・設定 | 遅延 |
---|---|
本体スピーカー | 84ms |
LDAC | 325ms |
LDAC(ゲームモードON) | 195ms |
AAC | 353ms |
AAC(ゲームモードON) | 291ms |
遅延はやはり大きめですが、思っていた以上に「ゲームモード」の恩恵があるなといった印象です。とはいえ、タイミングがシビアな音ゲーでの仕様が厳しいというのには変わりないと思います。
どうしてもBluetoothイヤホンで音ゲーをしたいなら、apt-X Adaptive対応のイヤホンを使うか、以下のようなアダプタを使用して「apt-X LowLatency」接続を行うしか選択肢はないと思います。

その他
片耳使用も当然可能
今となっては当たり前の機能ですが、片耳のみの使用も可能です。片耳使用は静寂が苦手な私にとっては適度に雑音を取り入れつつ、バッテリー寿命を実質2倍以上に伸ばせるという神機能です。

ボタンのりマップには非対応
ただし、タッチセンサーのタップ・ダブルタップといった操作の割当は変更不可です。このため、片耳使用をした場合、音量調整は左なら「上げる」、右なら「下げる」のどちらかしか使用できず、スキップも同様です。

とはいえ、カスタマイズ機能に対応しているイヤホンは結構少ない上、対応しているイヤホンでも片耳使用時は無効、といったイヤホンも多いのでここは仕方ない気もします。
なお、タッチセンサーの操作一覧は以下となっており、かなりの操作を行えます。その代わり操作のパターンもかなりの数ですが…。

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購入先
1万円台のワイヤレスイヤホンと比較しても、劣る部分はワイヤレス充電に非対応といった程度で、コスパはかなり良いと感じます。音質にはこだわりたいけど、他は特にこだわりがない、といった方にピッタリな製品となっていると思います。
現在、セール・クーポンの併用が可能で、かなり割引が効くので、ぜひチェックしてみてください。
セール・クーポンあり
10/24まで使用可能な¥1,880オフのクーポンが掲示されています。

また、以下のクーポンコードを入力することで、更に5%オフとなります。
A3DHSYTBR9
これらは併用可能なので、両方適用すると「¥4,941」とかなり安価となります。

apt-X Adaptive対応モデルも
低遅延・高音質を適宜調整しながら実現してくれる「apt-X Adaptive」に対応したモデルも既に発売されています。兄弟機となるため、機能はほぼ同等となっています。
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